医局


医局の紹介


医師の控え室や組織を医局と呼びます。

組織としての医局が整備されたのは比較的最近で、平成11年から医局会が毎月開催されるようになりました。平成14年の病院機能評価を受審するにあたり、医局の目標のひとつ を「チーム医療において民主的リーダーシップを発揮する」ことと定め、医局が病院の中で 指導的役割が果たせるよう、医局員は日々研鑽に努めています。平成17年の病院組織再編で医局は3部(診療・看護・事務)1局(医局)制のなかに位置づけられ現在に至ります。

医局は若手から中堅、ベテランまで幅広い年齢層の医師で構成され、指導体制も充実して おり、当院で精神保健指定医や精神神経学会専門医・指導医資格を取得した医師の実績も 多く、2つの大学の後期研修プログラムにも参加していますので、 若い医師にも安心して勤務していただけます。また、前期研修の協力型臨床研修病院ですので、毎月のように4つの基幹型臨床研修病院から研修医が来られ、医局員(特にベテラン)は大いに刺激を受けています。

医師が希望して勤務したい病院であり、それにふさわしい医局であることを目指した医局運営がなされており、精神科医療の数多の課題に医局員は病院職員と一丸となり真摯に取り組んで参ります。


医局長インタビュー


医局長 德岡 優生
「分かろうとする努力を続ける」地元福山で10年、德岡医局長が語る精神科医としての覚悟

広島県福山市、芦田川の清流にほど近く、豊かな自然に抱かれた地に光の丘病院はあります。やさしく、きめ細かく、そして患者様の目線で — それが光の丘病院が目指す医療です。

今回は、同院で医局長を務める德岡先生にお話を伺いました。医師になって10年、地元である福山の地で精神科医療の最前線に立ち続ける德岡先生。そのキャリアの原点から、精神科医としてのやりがい、そして光の丘病院が目指す医療の未来まで、多岐にわたるテーマで語っていただきました。

患者さんの人生史と病状が繋がったとき、共に歩む覚悟が決まる

――德岡先生が精神科医を志したきっかけについて教えていただけますか。

德岡先生:私は医師になる前から、小説や映画で描かれる少し風変わりな人物像に興味がありました。医学を学ぶうちに、それが精神疾患を表現したものであると分かり、映画の仕組みなども理解できるようになっていきました。

――フィクションの世界への興味が入り口だったのですね。

德岡先生:ええ。そして実際に患者さんとお会いすると、同じ病名でも現れる症状は本当に千差万別で、「分からないことばかりだ」と感じ、さらに興味が深まりました。また、精神医学は人文学、心理学、哲学、宗教といった他の分野との親和性が高い点にも魅力を感じました。生物学的な視点だけでなく、治療の幅が広い。そこに惹かれて精神科医の道を選びました。

――光の丘病院では10年目のキャリアとのことですが、これまでで最もやりがいを感じたのはどのような瞬間でしたか。

德岡先生:そうですね、やはり患者さんが回復されていく過程に立ち会えることです。最初にお会いした時は病状が重く、攻撃的な言葉を発しながら入院された方が、治療を経て少しずつ穏やかになり、ご家庭での生活を取り戻していく。外来で関わり続けるうちに、その人本来のらしさが分かってくるのは、大きなやりがいですね。

――時間をかけて関係性を築いていくのですね。

德岡先生:はい。患者さんの元々の性格や、どのような人生史を経て今の状態に至ったのか。それが一つの物語として繋がった時、「この方はこういう経験をされてきたから、今の状況があるんだな」と深く理解できます。その理解をご本人と共有でき、「その通りですよ」と言っていただけた時には、この方の辛い時期に寄り添い、一緒に病気に取り組んでいきたいと、改めてやる気が湧いてきます。

精神的な健康は、その人らしい人生を支える大きな基盤

――精神科と他の診療科との違いや、精神科だからこそ実現できる「医師としての面白さ」は、どのような点にあるとお考えですか。

德岡先生:他の診療科で長く診療した経験がないので一概には言えませんが、内科などでも長く付き合っていく病気は多いでしょうから、「生活に根ざして伴走していく喜び」は共通してあると思います。

――その上で、精神科ならではの特徴というと。

德岡先生:精神科は「精神的な健康」に焦点を当てますが、これは身体的な健康や経済的な安定、社会的な関わりといった、その人の生活を支える大きな基盤になるものだと考えています。精神疾患が軽快すると、その人のポテンシャルが活かせるようになり、社会と繋がって、よりその人らしさを発揮していく。そして社会もそれを受け入れる、という好循環が生まれる可能性があります。そのサポートができることは、精神科医としての大きな喜びではないでしょうか。

――近年、精神科医療を取り巻く環境も変化しているかと思いますが、特に注目されている分野やテーマはありますか。

德岡先生:おっしゃる通り、精神科医療に対する心理的なハードルは随分と低くなり、偏見のようなものも少しずつ薄まっていると感じます。今後は、かかりつけの内科医がいるのと同じように、「かかりつけ精神科医」に何かあったらすぐに相談できるような環境が整うと良いなと思っています。

――他に注目されていることはありますか。

德岡先生:高齢化が進む中で、高齢者の精神疾患にも関心があります。当院も地方にあるため高齢の患者さんが多く、うつ病やアルコール依存症といったテーマにも興味があります。また、最近始まった認知症の新しい治療薬(アミロイドβ抗体)にも関わっており、この分野の今後の広がりに大変期待しています。

地域の精神科医療を担う責任と、質の高い医療を提供する体制

――光の丘病院の強みや、地域医療の中で果たしている独自の役割についてお聞かせください。

德岡先生:当院は1951年からこの地域の精神科医療に携わっており、地域の医療機関、行政、そして住民の皆様と良好な関係を築いてきました。その関係を維持・発展させるためにも、緊急性の高い患者さんの診察には迅速に対応できる体制を整えています。ご紹介いただいた場合、翌日には診察できるように努めています。

――それは心強いですね。

德岡先生:また、当院は精神科病院の「病院機能評価」を受けています。これは第三者機関が病院の設備や体制、カンファレンスの実施状況などを総合的に調査するもので、これによって一定水準の医療を提供できていると考えています。医療の質はもちろん、患者さんの人権やプライバシーの保護、法令遵守といった点も重視している、信頼の証だと自負しています。

「人は人、自分は自分」互いを尊重し、伸び伸びと働ける医局

――医局の「雰囲気」について教えてください。

德岡先生:一言で表すなら「和気あいあい」としています。精神科医が多い医局ということもあり、心理的安全性が保たれた環境だと感じますね。業務を通じて感じたことやプライベートなこと、世間話まで、皆が思い思いに話しています。

――新しく入られる方も馴染みやすそうですね。

德岡先生:そう思います。医局員の性格や価値観は様々ですが、今のメンバーは互いを尊重できる方ばかりです。「人は人、自分は自分」という雰囲気で、皆が伸び伸びと働いています。ですから、新しく来られる先生も、仕事に取り組むうちに自然と皆との距離は縮まっていくと考えています。

――精神科以外の診療科から転科されてくる先生に対しては、どのようなサポート体制がありますか。

德岡先生:まずは、転科を決意された経緯や、精神科医としてどのような未来を描いておられるのかをじっくりお伺いします。先生の目指す方向と、我々が提供できる環境が一致するように話を進め、ご本人の目的や目標に応じたサポートをしていきたいと考えています。具体的には、毎週火曜日の総合回診で全医師と症例について意見交換をするほか、新しく来られた方とは週に1回程度、30分から1時間のカンファレンスを開き、診療や業務上の疑問・困り事に丁寧に対応する体制を整えています。

時間外労働はゼロ。プライベートを大切にできる働きやすい環境

―― 医師のライフワークバランスを保つために、医局として工夫されていることはありますか。

德岡先生:当院は精神科の救急医療を専門に行っているわけではないので、基本的に時間外労働はほとんど発生しない、穏やかな勤務形態の職場です。
普通に勤務していれば、プライベートの時間は十分に確保できると思います。当直の回数なども相談に応じますので、個々人の生活を充実させやすい環境です。また、産休・育休に対応してきた実績もございますし、子育て世代の急な欠勤や早退なども、職員同士で協力して対応しています。勤務時間も、例えば「8時半に出勤して16時半に帰る」といった柔軟な対応が可能です。

――德岡先生は福山のご出身とのことですが、この地域で働くことの魅力は何でしょうか。

德岡先生:地元贔屓かもしれませんが、福山は魅力的な街だと思います。気候は温暖で災害も少なく、南北に広い市なので、山も海も身近にあります。食も充実していて、尾道や倉敷、岡山といった近隣の街へのアクセスも良く、日帰り旅行も気軽に楽しめます。広島県で2番目の人口規模の都市なので、公共サービスも充実しており、非常に住みやすい環境だと思います。

先生の「やりたい」に寄り添い、共に新しい分野へ挑戦したい

――最後に、精神科でのキャリアアップを考えている医師や、転科に興味を持っている医師に向けてメッセージをお願いします。

德岡先生:キャリアアップには様々な方向性があり、一人ひとり思い描くキャリアは違うと思います。ですので、まずは先生が今後どのようなキャリアを歩みたいのか、ぜひお聞かせいただきたいです。

――病院としてはどのような分野に力を入れていますか。

德岡先生:現在、当院では認知症治療、治療が難しい統合失調症、アルコール依存症などの治療に重点的に取り組んでおり、今後は訪問診療にも力を入れていきたいと考えています。これらの分野が先生のキャリアアップに繋がれば嬉しく思いますし、あるいは、先生が興味をお持ちの新しい分野に、我々が一緒に飛び込んでいくのも楽しいだろうなと考えています。

――先生ご自身が、精神科医として最も大事にされていることは何ですか。

德岡先生:「患者さんの話をしっかり聞くこと。そして、分かった気にならず、分かろうとする努力を続けること」です。また、「自分が分かったと思っても、それが全てだと思って奢らないこと」。この姿勢は常に心に留めています。

医局員より


医師 山根 美智子

私は平成26年に光の丘病院に就職しました。当時は入院時の流れや治療等で分からない事が多々ありました。ただ、当院は指導医との連携体制が整っており、指導医がその都度丁寧に分かりやすく教えて下さったり、毎週火曜日の総合回診(医師、看護師、コメディカル等の多職種)では治療方針に悩んだ患者さんについて指導医や上級医に相談ができます。

医局内においても気軽に指導医や上級医が相談に乗ってくれます。また子供の急な発熱等で止むを得ず仕事を休む場合は他の先生方がカバーして下さります。私は他の先生のご協力のおかげで安心して勤務できていると日々実感しております。

そのため、他の先生方が困った事があればしっかりサポートしたいですし、今後、私と同じような女性医師が光の丘病院に入職された場合は積極的にサポートし、一緒に頑張っていきたいと考えています。とても居心地の良い働きやすい職場であり、是非、女性医師にお勧めです。

現在、常勤の女性医師は私1人(非常勤医師は2名います)のため、女性医師が当院に来てくださる事を心待ちにしています。


医局員紹介

理事長・院長
馬屋原 健まやはら けん
出身大学
京都大学医学部(1988年卒)
専門医・資格
  • 精神保健指定医
  • 精神科専門医・指導医
その他
  • 日本精神科病院協会常務理事
  • 広島県精神科病院協会 理事
  • 府中地区医師会 理事
副院長
石岡 芳隆いしおか よしたか
出身大学
愛媛大学医学部(1986年卒)
専門医・資格
  • 精神保健指定医
  • 精神科専門医・指導医
  • 日本医師会 認定産業医
  • 日本精神神経学会・認知症診療医
  • 日本精神科医学会・認知症臨床専門医
その他
  • 広島県認知症疾患医療センター長
医局長
德岡 優生とくおか ゆうき
出身大学
琉球大学医学部(2010年卒)
専門医・資格
  • 精神保健指定医
  • 精神科専門医・指導医
  • 日本精神神経学会・認知症診療医
医師
山根 美智子やまね みちこ
出身大学
川崎医科大学医学部(2010年卒)
専門医・資格
  • 精神保健指定医
医師
中田 勉なかた つとむ
出身大学
神戸大学医学部(1981年卒)
専門医・資格
  • 日本医師会 認定産業医
医師
稲田 亮いなだ りょう
出身大学
香川大学(2022年卒)


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